主訴:背部~腰部にかけての痛み。
背景:長時間の座位での作業から立ち上がる際に、背部から腰部にかけて強い痛みを感じた。
触診:負傷部位に強い圧痛。周辺筋群には筋緊張の亢進を確認した。
検査:ROM計測、SLR、kempテスト。
考察:長時間の同一姿勢での作業によって背部~腰部周辺の筋群が硬直し、不意の動作に対応できなかったものと考える。
治療:T12~S1にかけて骨のモビリゼーションを誘導。背骨の運動性を確保したのちに疼痛部位には高周波治療(ハイボルテージ)を施した。3回目の治療時には疼痛の緩解が認められため運動療法を開始、更なる可動域の拡大に努めた。
もともと筋肉には“ 短縮する ”といった特徴が存在するため、長時間同一姿勢で作業を行う際には注意が必要です。今回のケースの様に立ち上がった瞬間に腰を痛めてしまうといった事例はよくある話で同じような症状を抱えて来院なさる患者さんも多くおみえになります。
そもそもコンディションが整っていればこのような条件下であってもトラブルからは免れる事もできますが、新型コロナウィルスのまん延によって行動制限が強いられていた背景などを考慮するとなかなか難しいものでもあります。そんな中でも私が一番にお勧めするコンデイションの管理法は、やはり運動療法なのかなぁと思います。日頃から運動習慣を持ち身体を動かす習慣を持てば腰痛に見舞われるリスクは格段に下げる事ができます。内容は前屈等の簡単な柔軟でもかまいません。まずは2週間続けてみましょう。きっと身体が変わっていくのを実感していただけるはずです。ドラゴンズの成績はなかなか期待できませんが、ご自身の体はきっと期待に応えてくれるはずです。ぜひ取り組んでみてください。