主訴:頸部、右肩~手関節にかけての痛みとしびれ。
背景:自動車を運転中に側道から出てきた車に、右側面から衝突され右半身に強い痛みを感じた。
触診:負傷部位には強い圧痛と筋緊張を確認。疼痛のためかROMは狭小化し、MMTでは3の評価となる( 手関節 )
検査:ROM計測、Jackson test、Spurling test,MMT
考察:衝突の刺激によって頭部が左側に振られたことによって、その刺激が頸部周辺に伝わり筋肉に損傷を起こしたものと考える
治療:疼痛が落ち着くまでは安全の管理を第一に罨法、電療主体の治療を施す。VAS法での評価が5を下回るタイミングでストレッチポール等を用いた運動療法を付加し、ROMの拡大に努めた
今回のトラブルは交通事故に起因するものであったため、まずは安全第一の治療に努める事となりました。特に初回から1ヶ月を経過するぐらいまではなかなか状態も安定せず、治療自体もどちらかと言うと消極的なものに終始していたような感はありましたが、2ヶ月半ばあたりから徐々に調子も上がり始め、無事にゴールを迎えることとなりました。安全性の高い治療を提案するのは何も交通事故の治療に限った話ではないのですが、今回は事故の程度も酷く、治療の進捗よりも安全性の管理に重きを置いたものとなりました。
治療の途中で保険会社との折衝が入り、治療以外の部分に煩わされることもありましたが実は交通事故の治療にはそのようなケースもよくある話で、当院の顧問弁護士の先生に速やかに対応いただき、患者さんとしてもご納得いただけました。やっぱり困った時は専門家に頼るのがイチバンですね。どうぞ今後も事故のないよう安全運転でお過ごしください。