肩鎖関節脱臼
活動の旺盛な青年層の男性に好発する外傷です。スポーツ現場や交通事故などで多く見る肩鎖靭帯のトラブルを指します。
原因
肩を強くぶつけたり、腕をついたはずみで肩甲骨と鎖骨の継ぎ目(肩鎖関節)に衝撃が加わることにより発生します。
症状
負傷部位の痛みが主たるものですが、症状は損傷の程度によって様々なものとなります。肩鎖関節周囲の変形(窪みや突出など)が見られ、痛みのため腕の動きに制限が加わることもあります。ケースによっては鎖骨の骨折との鑑別が必要となる事もあります。
検査・診断
X線撮影検査でストレス撮影(損傷がはっきりわかるように手に重りを下げる)をして脱臼の程度を調べます。
治療
損傷の外科的手術の適応になることもありますが、ほとんどのケースは絆創膏包帯等を用いた固定を行う保存療法の適応となります。しかしながら、損傷部位を完全に固定することが難しく変形がそのまま残ってしまったり、石灰沈着、肩こり、倦怠感、腕への痛みや肩の違和感を残すこともあります。