首の痛み

顎関節脱臼

顎関節が外れる事を指しますが、実は顎関節はその解剖学的特徴から日常的に不全脱臼を起こしているのが実際です。しかし顎関節を包む関節包は外側靭帯と共に緩く伸びるため脱臼時に破れる事はほとんどありません。疫学的には女子の発生率が高く、その大半が前方脱臼となります。顎関節脱臼は反復性脱臼や習慣性脱臼になりやすく一度受傷すると何回も外れる様になってしまう傾向があります。

< 原因 >
失神、嘔吐、抜歯を行う際に大きく口を開くと、その極度の関節運動によって関節頭が関節結節を越えて前方に転位して起こります。口を開けている時に、顎に衝突や打撃等の衝撃が加わって発生する事もあります。

< 症状 >
口は開いたままの状態になり、閉じる事は出来ません。人と話したり、物を噛んで食べる事が困難となります。頬の膨らみは消え、耳の前方に陥凹した関節窩を触れます。片側脱臼の場合は両側脱臼ほど症状が著明でなく、口の開閉も僅かに著明です。

< 診断 >
X線を使用したレントゲン撮影で受傷が確認できます。触診を行い、受傷している場合は耳の前方に陥凹した関節窩を触れ、関節頭は頬骨弓部で触れる事が出来ます。

< 治療 >
口内法、口外法といった整復法を用います。第一に患者の不安や恐怖心を取り除き、心身の緊張を解く事が大切です。そうすることで咀嚼筋が弛緩し、整復しやすくなります。整復後2週間程度は硬い食べ物を避ける様にしましょう。

運動器ひとくちコラム

●画像診断の種類①
X線撮影:X線を照射して、そのフィルム画像から状態や変化を知ります。胸部、腹部、骨等の他、マンモグラフィーという乳房X線撮影もあります。
断層撮影:X線CTやMRIがあり、人体内部の断層像を得て、病気の的確な診断に役立ちます。
シンチグラフィー:放射線を発する放射線医薬品を人体に投与し、その放射線の分布状態をfilm上に画像化します。骨シンチ、潰瘍シンチのほか、尿路系の機能を診断するレノグラムなどがあります。

2022年11月7日

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