脱臼
脱臼とは、関節を形成している骨と骨が完全に離れる事をいいます。また、関節の連携はずれているが、関節を構成する骨と骨の連続性が完全に離れていないものを亜脱臼といいます
基本的に脱臼した関節は医師や柔道整復師が施術を施すまでは脱臼したままですが、受傷した関節によっては稀に自然に元の位置に戻ることがあります。外傷性の脱臼は、受傷時に関節周囲の靭帯等の軟部組織損傷を合併することが多くあります
原因
主に転倒で手を着いた際や強い衝突時に損傷することがほとんどです。
最も脱臼が起こりやすい関節は肩関節ですが、理由としては骨頭に対して関節窩が小さいこと、関節の安定性の大部分をローテーターカフに頼っていることなどが挙げられます
脱臼が発生するパターンはある程度決まっており、肩関節前方脱臼は外旋、外転状態で後ろ向きに力がかかるとき、肘関節後方脱臼は転倒時に手を衝いて過伸展の力が働いた時に発生します
症状
発生と同時に激しい疼痛があり、弾発性固定が見られます。関節の連続性が完全に断たれるため、自動運動はできなくなります
脱臼する関節によっては神経障害を併発し、麻痺や感覚障害を起こすことがあります。また、脱臼のみでは腫脹は見られませんが、骨頭の位置異常による関節の変形によって、関節間空虚や骨頭異常が視診や触診で確認できます
検査・診断
X線検査、CT検査、MRI検査等の画像診断で脱臼部位を確認できます。骨頭の位置異常により、関節部の変形が見られるため、視診や触診で脱臼を確認できます
治療
ほとんどの脱臼は麻酔をせずに整復できますが、痛みがあまりにも強い場合や整復が困難な場合には麻酔をかけて整復したり手術をしたりします。特に脱臼してから長時間たっている場合は手術が必要です
また、脱臼は習慣性のものに移行するケースも多くあり、再発予防の観点からも初めて脱臼した時には十分な処置が非常に大切です
岡本屋で治療をするなら
まずは脱臼した関節を元に戻し、再発予防や関節周囲の軟部組織損傷の合併を考えて固定を行います
関節の炎症が収まり、関節の不安定感が払しょくした後に電気療法や温罨法を行い、関節運動のリハビリ等を行います
- 外れてしまった関節の整復を行います
- 関節の安定性を獲得するために固定を行います
- 電気療法や温罨法を行い、損傷した筋肉や軟部組織の治癒を図ります
- 再発予防の観点から関節周囲の筋力を高め、PNFストレッチにて正しい関節運動を獲得します
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