足が痛い

半月板損傷

膝関節部にある半月板という線維軟骨が断裂もしくは変性し損傷する病態です。多くは若年層のスポーツ活動による発生ですが、小児から高齢者まで幅広い年齢層で発生します。その発生機序から受傷した際に、内側側副靭帯や前十字靭帯の損傷を合併する例が多いです。

< 原因 >
若年者ではスポーツ活動などで膝関節の屈伸運動時、下腿の回旋運動が加わり発生します。半月板は膝の内側と外側に一つずつあり、内側にある半月板を損傷する例が多い傾向にあります。小児では円板状半月という形態異常が原因で断裂したり、高齢者では変性を基盤として損傷することもあります。

< 症状 >
損傷側の関節裂隙(膝関節である大腿骨と脛骨の隙間)を中心とした圧痛や関節内血種、膝にひっかかり感やロッキングなどの症状がみられます。受傷してからある程度時間が経過すると大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の萎縮がみられる事もあります。

< 検査・診断 >
まずは徒手検査でマックマレーテスト、圧迫アプライテスト、ワトソンジョーンズテストを行い状態を確認します。徒手検査とはある決められた動きをして、損傷部に痛みが誘発されるかどうかで損傷の程度を判断するものです。この3つのテスト法を行い、もし3つとも痛みが誘発された場合は診断を確定させる事ができます。

< 治療 >
半月板にはある程度血流が存在するため、軽微な損傷の場合には自己修復を期待して保存療法(固定などの手術以外の治療)を選択します。ロッキングや複合損傷、円板状半月を伴うような重症度の高い場合には観血療法(手術)で鏡視下縫合術、鏡視下摘出術を行い治療します。

運動器ひとくちコラム

●ひざに水が溜まる
よくひざに水が溜まるという言い方をします。これは関節水腫と呼ばれるもので、関節内になんらかの異常があって関節に液体が貯留したした状態です。年齢に関係なくみられ、その原因は関節の軟骨や半月板の異常、関節内を動き回る小さなかけら(関節内遊離体)、リウマチ、高尿酸血症(痛風)、そのほか色々考えられてます。きちんと検査をして原因を知っておくことが大切です。また、水を抜くとクセになると心配する人がいますが、これは間違いです。治療上、必要な処置は受けなければいけません。

2022年10月28日

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