シンスプリント
シンスプリントとは主に長距離ランナーなどに発生するスポーツ障害で、すねの内側に痛みを伴う状態を指します。発生する部位から頸骨過労性骨膜炎やMTSS(Medial Tibial Stress Syndrome) とも呼ばれ、陸上選手の多くが遭遇するものとして知られています。
< 原因 >
シンスプリントの多くはオーバーユースによるものと考えられていますが、練習環境やランニングフォーム、シューズなどの影響を強く受けることがあります。また、足趾の形状にも起因することが知られており偏平足の傾向が強い選手に発症する例が多いです。
< 症状 >
ランニング時のすねの内側の痛みとなります。状態は損傷の程度により左右され、軽い程度のトラブルではランニング時以外に痛みを感じることはありませんが、トラブルの程度が大きい場合には安静時にも痛みを感じることもあります。重症度の高いものでは頸骨の疲労骨折に移行する例もあります。
< 診断 >
超音波診断装置を用いての読影で比較的容易に判断する事もできますが、多くは痛みの程度に応じて1~4段階に分類することになります。
< 治療 >
分類によって治療の方法は異なりますが、まずは安静とアイシングを選択します。その後、痛みの変化を見極めながら電気治療やマッサージ等を施し、最終的には再発予防をテーマにした運動療法を行い正しいフォームの獲得を目指します。
運動器ひとくちコラム
●疲労骨折
主にスポーツでみられるスポーツ障害です。力のストレスが繰り返し骨の一部にかかり、徐々に骨にヒビが入っていきます。痛みが一部に限局し長く続く場合は、X線撮影検査を受け診断がついたらしばらく固定をして骨折が完治するまで運動を控えましょう。